久留米公演が決定！
【速報】2023年9月2日（土）、9月3日（日）に久留米シティプラザにて本作を上演します。九州の皆さま、お待ちしております！
幽霊が移民する！？
見えないもの、見えなくなってしまったもの、見たかったものについて語る"怪談"
―――あなたが今いる場所と時間は、「見えない隣人」によって揺さぶられる
移動し、越境する人々をテーマにした作品を発表する劇作家・演出家の神里雄大／岡崎藝術座と、2021年にオープンしたばかりの那覇文化芸術劇場なはーと（沖縄県那覇市）との共同製作によって10月に初演を迎えた新作『イミグレ怪談』を、このたび満を持して東京・京都にて上演します。
ラオス、タイ、ブラジル、ボリビア、そして沖縄を舞台にそれぞれの土地にまつわるエピソードが語られる本作。海を渡り移動する人々の物語と記憶、その土地の歴史がいつの間にか混ざり合い、重なりあっていく登場人物の語りは、私たちが依って立つ現実の不確かさを感じさせると共に、時間と空間を飛び越える自由な感覚と体験をもたらし、沖縄初演にて、反響を呼びました。
人、土地、動物、虫、植物……生きとし生けるものの「声」に耳を傾け、観客ひとりひとりの想像の彼方に見えてくる「見えない隣人」＝幽霊と出会う旅へ、ぜひご参加ください。
あらすじ
同窓会があるからと集った3人。焼酎のルーツを求めてタイに渡り、そこで出会った女に魅せられた話をする者、遠くの地に移住した人たちの物語を話す者、沖縄の幽霊について語り出す者。酒、年金、お祭り、戦争、未来、死、バーベキュー、前世、話は多岐に渡り・・・どうも３人の会話は噛み合わない。それどころか、どうやらお互いに見えているのか、見えていないのかさえ怪しい。
頭上に輝くのは満天の星空か爆弾の光かーー、彼らの語りから見えてくるものとは？
ノート
見えない隣人──幽霊や妖怪は日常に潜んでいる。わたしたちの隣人と言ってもいい。存在するかしないか、そんな議論は不要だ。見える人にしか見えない存在。見たくない人は見えない、とも言い換えることができる。ちなみにわたしは見たことはないが見たい。見えないものがいたっていい。そういう「見えない隣人」が、もしも国や地域を飛び越えたらどうなるだろう？ と考えたのが今作の構想のきっかけだ。
戦争や地震などのあとには、幽霊の目撃談が増えるらしい。死者を思うことが、幽霊の誕生につながる。だとすれば、その存在はわたしたちの生活にとってなくてはならないもののようである。
なお、イミグレは英語で移民を意味するイミグレーションから採っているが、出入国管理のことでもある。見えないのは隣人なのか、あるいはその存在を受け入れたくない側の人間か。
時が経ち、幽霊の誕生理由が忘れ去られてしまったころ、幽霊は出自不明の妖怪になるんじゃないか、そんなことも考えている。
神里雄大
神里雄大／岡崎藝術座『イミグレ怪談』
@那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場
撮影: 大城亘
プロフィール
作・演出
神里雄大（かみさと・ゆうだい）
1982年生まれ。劇作家、舞台演出家。越境する人や文化をテーマに、自身の経験も交えた作品を創作する。2006年、『しっぽをつかまれた欲望』（作：パブロ・ピカソ）で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。2018年、『バルパライソの長い坂をくだる話』で第62回岸田國士戯曲賞受賞。国内外の舞台芸術フェスティバルへ招聘多数。平成28年度文化庁新進芸術家海外研修員として2016年10月から2017年8月までアルゼンチン・ブエノスアイレスに滞在。著書に戯曲集『バルパライソの長い坂をくだる話』（2018年、白水社）、『越えていく人——南米、日系の若者たちをたずねて』（2021年、亜紀書房）。セゾン文化財団2022年度セゾン・フェロー II。
キャスト
上門みき（うえじょう・みき）
沖縄県出身。フリーランスとして沖縄県を中心に活動。岡崎藝術座には今まで『琉球怪談』（2021年 原作: 小原猛）に参加。主な出演舞台作品に、『9人の迷える沖縄人（うちなーんちゅ）』（2020年-2022年）、『喜劇「人類館」』（2021年）、『弱法師』（2019年 利賀演劇コンクール）等。出演映画に、中川陽介監督『やくそく』（2021年）、『のぶゆきと母ちゃん』（2020年）、『笑顔の理由』（2020年）。2020年よりウクレレの弾き語りライブを行うなど、多岐にわたるパフォーマンスを行う。特技は旗回し。
大村わたる（おおむら・わたる）
1988年1月1日生まれ、奈良県出身。柿喰う客、青年団所属。岡崎藝術座には今まで『+51 アビアシオン, サンボルハ』（2015年-2017年）等に参加。所属劇団以外の主な出演作に、舞台『カノン』（2021年 演出：野上絹代）、『東京原子核クラブ』（2021年 マキノノゾミ演出）、『ビビを見た！』（2019年 演出：松井周）、ロロ『すれちがう、渡り廊下の距離って』（2016年 演出：三浦直之）、ドラマ「正直不動産」（2022年 NHK）、「元彼の遺言状」（2022年 CX）など。
松井周（まつい・しゅう）
©︎平岩享
1972年東京都出身。1996年劇団「青年団」に俳優として入団後、作家・演出家としても活動を開始する。2007年劇団「サンプル」を旗揚げ、青年団から独立。2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。近作にKAATキッズプログラム『さいごの1つ前』（2022年 脚本・演出）、彩の国さいたま芸術劇場ジャンル・クロスII 近藤良平×松井周『導かれるように間違う』（2022年 脚本）、『変半身（かわりみ）』（2019年 共同原案：村田沙耶香）など。
ビアトリス・サノ（Beatriz Sano）
ブラジル・サンパウロ市を拠点とする、振付家、ダンサー、教師。カンピーナス州立大学でダンスの学位を取得し、現在は同大学パフォーミング・アーツ学科の修士課程に在籍。ダンスカンパニーKey Zetta & Ciaに参加し、エドゥアルド・フクシマ、Júlia Rocha、Isabel Ramos Monteiroといったアーティストとも協働する。創作において声と身体の動きは不可分なものであると捉え、活動する。
公演情報
京都公演
2023.1.28-1.29
公演日程
2023年
- 1月28日（土）
- 14:00★19:00☆
- 1月29日（日）
- 14:00
- ※受付開始は開演の1時間前、開場は30分前
- ☆アフタートークあり。登壇：神里雄大、畑中章宏（民俗学者）
- ★託児サービスをご利用いただけます（要事前予約）。
詳細・お申込みはロームシアター京都WEBサイトにてご確認ください。 - 上演時間：約100分
- ◎英語・スペイン語 2言語字幕付きで上演します。
- *Performed in Japanese and Portuguese with English and Spanish surtitles. See here for more details.
- *Presentado en japonés y portugués con subtítulos en inglés y español.
会場
〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13
TEL: 075-771-6051(代表）
- ※営業・開館時間は状況により変更することがあります。最新情報はお問合せください。
【地下鉄】
京都市営地下鉄東西線「東山」駅下車1番出口より徒歩約10分
【バス】
市バス 32・46系統「岡崎公園ロームシアター京都・みやこめっせ前」下車すぐ
市バス 5・86系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車徒歩約5分
市バス 31・201・202・203・206系統「東山二条・岡崎公園口」下車徒歩約5分
お問い合わせ
チケット
- 金額（全席自由・税込）
-
一般 3,500円
U25 2,000円
U18 1,000円- ※当日券は500円増、未就学児入場不可
- ※U25のチケットご購入の方・18歳以下の方は、当日受付にて身分証のご提示をお願いします。
- チケット発売日
-
2022年10月8日（土）10:00
ロームシアター京都 会員先行
2022年10月4日（火）10:00
- 取り扱い
-
ロームシアター京都チケットカウンター
窓口・電話: 営業時間 10:00-19:00 年中無休（臨時休館日を除く）
TEL: 075-746-3201
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため短縮営業する場合ありオンラインチケット
WEB: https://www.s2.e-get.jp/kyoto/pt/（24時間対応、要事前登録）
京都コンサートホール チケットカウンター
窓口・電話: 10:00～17:00 第1・3月曜日休館 ※休日の場合は翌日
TEL: 075-711-3231チケットぴあ
WEB: https://t.pia.jp/ 《Ｐコード：515-142》
『公文協アートキャラバン事業 劇場へ行こう２』参加事業
文化庁 統括団体によるアートキャラバン事業（コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業）
主催: ロームシアター京都（公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団）、京都市、公益社団法人全国公立文化施設協会
企画制作: 一般社団法人ベンチ
東京公演
2022.12.15-12.19
公演日程
2022年
- 12月15日（木）
- 19:30
- 12月16日（金）
- 19:30
- 12月17日（土）
- 14:00／18:00
- 12月18日（日）
- 14:00★
- 12月19日（月）
- 14:00
- ※受付開始は開演の1時間前、開場は30分前
- ★終演後にトークイベントを実施予定
- ◎英語・スペイン語 2言語字幕付きで上演します。
- *Performed in Japanese and Portuguese with English and Spanish surtitles. See here for more details.
- *Presentado en japonés y portugués con subtítulos en inglés y español.
会場
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-8-1
TEL: 03-5391-2111
JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線 池袋駅西口より徒歩2分。駅地下通路2b 出口と直結。
お問い合わせ
チケット
- 金額（全席自由・税込）
-
一般 3,500円
U25（25歳以下） 2,500円
18歳以下 無料（予約制）- ※当日券は500円増、未就学児入場不可
- ※U25のチケットご購入の方・18歳以下の方は、当日受付にて身分証のご提示をお願いします。
- ※18歳以下の方は、こちらの申込フォームにて10月1日（土）10:00よりご予約ください。
- ◎託児サービスあり。1週間前までに劇場へご予約ください。
https://www.geigeki.jp/access/support.html - ◎車椅子でご来場の方は、メールにてご連絡ください。
- チケット発売日
-
2022年10月1日（土）10:00
芸劇メンバーズ 【WEB】先行販売
2022年9月20日（火）10:00〜 9月30日（金）23:59
- 取り扱い
-
東京芸術劇場ボックスオフィス
窓口・電話: 営業時間10:00-19:00（休館日を除く）
WEB: https://www.geigeki.jp/t/（24時間対応）
TEL: 0570-010-296演劇最強論-ing
WEB: https://www.engekisaikyoron.net/（24時間対応）
ローソンチケット
WEB: https://l-tike.com/（24時間対応）
主催: 岡崎藝術座
企画制作: 一般社団法人ベンチ
提携: 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
助成: 芸術文化振興基金助成事業、公益財団法人 全国税理士共栄会文化財団
沖縄公演（新作初演）
2022.10.28-10.30
公演日程
2022年
- 10月28日（金）
- 19:00★
- 10月29日（土）
- 19:00★
- 10月30日（日）
- 13:00
- ※開場は30分前
- ★終演後にトークイベントを実施予定
- ◎英語・スペイン語 2言語字幕付きで上演します。
- *Performed in Japanese and Portuguese with English and Spanish surtitles.
- *Presentado en japonés y portugués con subtítulos en inglés y español.
会場
〒900-0015沖縄県那覇市久茂地3-26-27
- ※駐車場は関係者専用になりますので公共交通機関をご利用ください。
【モノレール】県庁前駅、美栄橋駅から徒歩約6分（約400m）
【バス】久茂地公民館前から徒歩約2分
沖銀本店前、松尾、松尾一丁目、若松入口から徒歩約6分
チケット
- 金額（全席自由・税込）
-
一般 3,000円
U24（24歳以下） 2,000円
18歳以下 1,000円
障がい者割引20％（介助者の方は1名まで無料）- ※当日券は500円増、未就学児入場不可
- ※U24のチケットをご購入の方・18歳以下の方は、当日受付にて身分証のご提示をお願いします。
- ◎障がい者割引でご購入をご希望の方は、事前にお電話またはメールにてお問い合わせください。当日受付にて障害者手帳の提示をお願いします。なお、車椅子スペースには限りがございます。
お問い合わせ
那覇文化芸術劇場なはーと
TEL: 098-861-7810（受付時間: 10:00-19:00）
（休館日 第一・第三月曜日：祝日が重なった場合は翌日が休館）
WEB: https://www.nahart.jp
E-mail: nahart@city.naha.lg.jp
主催: 那覇市
企画制作: 那覇文化芸術劇場なはーと、一般社団法人ベンチ
ニュース／掲載情報
SPIN-OFFにレビュー掲載！②
ロームシアター京都のウェブマガジンに京都公演レビューが2本掲載されました。こちらは執筆：よるの木木さん。
SPIN-OFFにレビュー掲載！①
ロームシアター京都のウェブマガジンに京都公演レビューが2本掲載されました。こちらは執筆：各務文歌さん。
シノプシス公開！
国際交流基金のサイト、Performing Arts network Japanにて本作のシノプシスが公開されています。
artscapeにレビュー掲載！
京都公演のレビューが掲載されました。執筆：高嶋慈さん（美術・舞台芸術批評）
演劇最強論 神里雄大✕松井周対談
イミグレ怪談のクリエーション現場を演劇ジャーナリストの徳永京子さんに取材いただきました。劇作家・演出家である二人の貴重な対談です。
ステージナタリー 沖縄で生まれた「イミグレ怪談」、東京で上演することで不思議な味わいに
東京公演の初日を終えた上門みき、大村わたる、松井周のコメントもお読みいただけます。
ぴあ 中井美穂 めくるめく演劇チラシの世界
宣伝美術担当・bankto吉田さんと神里のインタビュー！チラシの制作秘話を中井美穂さんに掘り下げていただいています。
CoRich 舞台芸術！チャンネル 【オオイリ！】
神里が演劇を始めたきっかけからイミグレ怪談クリエーションの裏側まで、たっぷりフォーカスいただきました。
トレーラー第1弾公開！
一味違うトレーラーができました。
神里雄大note「イミグレ怪談の上演を前に」#3 ゆらゆら
なはーとでの初演を終えた神里がクリエーションを振り返ります。
つながる沖縄ニュースネット HUB沖縄・「積極的にわけの分からないことをやる」なはーとで演劇『イミグレ怪談』
9月22日に那覇文化芸術劇場なはーとで開催した本作記者会見の様子を取材いただきました。
ステージナタリー 沖縄・なはーと発、神里雄大の新作「イミグレ怪談」は“マンツーマン”稽古で進行中
9月22日に那覇文化芸術劇場なはーとで開催した本作記者会見の様子を取材いただきました。
応援コメント
私は、幽霊を見たりするタイプなんです。でも幽霊と人間の違いがわからない。この作品の登場人物はまさにそんな感じなんです。あれ、何かおかしい。人？幽霊？どっちなんだろうというような存在。
心に残っているシーンがいっぱいあります。明日なのか、1ヶ月後なのか、来年なのか…あのときの登場人物はこれだったのではないか、と思い出すかもしれません。これからが楽しみです。
くだかまり
（ナレーター、ラジオパーソナリティ）
マコさんの「肉体よりも、骨よりも、何を見てきたか、っていうことだよ。」というセリフがすごく刺さっています。ペルーに関しては日本からの移民が始まって100年余りが経ち、世界に移民の種がばらまかれ、現在では私のように3世や4世、という枝葉になりました。現在を考えるうえで、色んな物事を長い目でみたり、多角的な目線でみる、目って大事。だからこそ、こういった歴史を啓発する作品が大事だと思っています。
ジャンカルロス・タバグア
（ペルー生まれ沖縄県系三世）
演劇を見たのは生まれて初めて。正直なところどう捉えていいのか全然わからなくて、笑っていいのかどうか、怖がっていいのかどうか、というのも分からなくて。うまく受け止めきれているのかな、というのが心残り。自分は那覇出身だけど、自分の存在というのも、沖縄で生まれて那覇で育ったというのも、どうなのかな、と疑い深くなりました。もうちょっとしてからまた見たいなという思いがあります。
イシカワ
（レコード店 ボンボヤージ）
私は地縁や血縁がない環境で生まれ育ったので、気楽でもあるけど、沖縄に来てからコンプレックスに感じていました。最後のマコさんのセリフに「あなたはこれからなのかもしれないね。あなたには歴史と呼べるものがないのかもしれない」とあり、それが心に刺さっています。私もいま全部を忘れてここにいるだけなのかな、忘れて今後も新しい自分を築いていけばいいのかな、という気持ちになりました。
平岡あみ
（那覇文化芸術劇場なはーと）